「目には目を、歯には歯を」という言葉を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。
現代では、これを「やられたらやり返せ」というような意味で使っているかと思いますが、実はこの言葉はもっと違う、いや、正しい解釈があるそうです。
今回はそんな「目には目を、歯には歯を」について解説します。
「目には目を、歯には歯を」の本当の意味
「目には目を、歯には歯を」は、人類史上最古の記録された法典と言われている『ハンムラビ法典』で出てくる復讐について定めた一説で登場する言葉です。
一般的には、「こちらがやられたことと、同等の報いを相手にも与えてよい」という知られています。
ですが、『ハンムラビ法典』を紐解くと、この一説の意味は「復讐してもいい」ではなく、「こちらがやられたこと以上の過剰な復讐をしてはならない」と、報復合戦が過剰になることを防ぐ目的で条文化されたのではないか?という学説が有力になっているそうです。
当時は法律などはまだなかったため、無法地帯になっていた現状をこの法で収めようとしたのかもしれませんね。
まとめ
今回は、歯という言葉が出てくる「目には目を、歯には歯を」についてご紹介しました。
『ハンムラビ法典』の後書きには、王の願いとして「強者が弱者を虐げないように、正義が孤児と寡婦とに授けられるように」との文言も記載されています。
ハンムラビ王は『ハンムラビ法典』を、まだ法律がしっかりと制定されていなかった時代に、無法者の抑止力として必要だと考え作ったのではないかと言われています。
優しい心を持った王様だったのかもしれないですね。
現代ではやり返すというより他のことで発散することが多いと思いますが、皆さんもやりすぎには注意しましょう。